2016年8月2日火曜日

学部のその先、大学院とは? ~関心究め暮らしに活かす~

 皆さんは大学院と聞いてどのようなイメージが浮かぶだろうか。「正直よくわからない」「興味はあるんだけど……」という人が多いだろう。そこで今回は情報科学研究科の徳川直人准教授(写真右)と同研究科大学院生の康佳さん(修士・1・同左)、同博士研究員の佐々木加奈子さんにインタビューした。




―ご専門の社会学とはどのような学問ですか

 徳川:簡単に言えば身の回りにある疑問点や不思議に対して、経済学や法学、政治学など他の社会科学が扱うのとはちがう社会、つまり日常の習慣、「常識的」な会話や相互行為の型、そういう意味での「世間」を扱う学問です。

―大学院とはどのような場所ですか

 佐々木:私はアメリカの大学院にいたこともあるのですが、そこでは本を読んで討論を交わすことが多かったです。一方で日本の大学院ではプレゼンテーションをすることが多いです。大学院では自分の考えを持つことが重要だと思います。

―康さんはなぜ本学を選んだのですか

 康:日本のアニメを見た時に、日本語の発音の美しさが印象に残りました。それで大学の専攻を日本語にしました。大学院に進もうと考えた時に、東北大学は旧帝国大学ということもあり、歴史があるので中国でも有名で、きっと多く学べられると考えて自分の興味がある人文科学の研究室を探しました。

―大学院で学ぶことの魅力は何ですか

 康:学部で学ぶよりもさらに深く、自分の興味を探求できることが魅力だと思います。また、学んだことを生かして生活の中に潜む様々な出来事を読み解くのもとても楽しいです。いまは生きづらさについて研究しています。

―本学の学生の印象を教えてください

 徳川:非常にまじめな人が多いと感じます。私が学生だったころは教授をつかまえてお酒を飲んだりもして、ざっくばらんに話を交わしていました。何も飲む必要はありませんが、もう少し砕けていてもいいのかなとも思います。

―どのような大学時代を過ごしましたか

 徳川:真面目に授業に取り組んだのは初めの半年くらいでした。サークルも3日で挫折してしまいました。その後はデパートの配送センターや新聞配達でアルバイトをしていました。長期休暇にはたまったお金で自転車旅行をしました。他にも印象に残ったものとして同人誌作りも挙げられます。1年生の終わりに仲間を募って、旅行記や小説を載せた同人誌を作りました。当時は安価な10円コピーが出始めた頃で冊子がつくりやすくなっていたのです。稚拙な失敗も多くしましたが、そんな、一見関係ないことをやっているうちに、やりたいことが見つかった気がします。

―高校生に大学での過ごし方のアドバイスをお願いします

 徳川:関心のあることには積極的に取り組んでもらいたいですね。挫折を過度に恐れないで下さい。しかし、孤立は避けて、人との関わりを持つといいでしょうね。苦手なら孤立仲間? を作っちゃうとか。

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